知人や友人から「すごくお得な福利厚生のサービスがある」「話だけでも聞いてみない?」と誘われた経験はありませんか?
実際に指定されたカフェやファミレスに出向いて説明を聞いてみると、最初はサービスの良さを語られていたのに、途中から「人を紹介すれば権利収入が得られる」というビジネスの話に切り替わり、驚いた方も多いはずです。
家に帰って急いでインターネットで検索してみると、「全国福利厚生共済会 やばい」「全厚済 怪しい」「マルチ 詐欺」といった非常にネガティブな検索ワードが並んでおり、一気に不安が押し寄せてきたのではないでしょうか。
この記事にたどり着いたあなたも、まさにそのような状況で、真実を知りたいと強く感じているはずです。
副業調査ライターの新藤です。
世の中に数多く存在するビジネスや副業の仕組みを、客観的な事実に基づいて検証し、皆様が正しい判断を下せるよう情報発信をしています。
新藤「実体がある団体だから安全」とか「マルチだから全て悪」と決めつけるのは危険です。まずは提供されているサービスの価値と、副業としてのビジネスモデルを冷静に切り分けて考える必要があります。
全国福利厚生共済会は、法人登記も行われている実在の一般財団法人ですが、その仕組みや勧誘スタイルには賛否両論が存在します。
この記事では、同会のビジネスモデル、具体的な料金、気になる口コミ、そして副業として本当に自分が稼げるのかどうかを、徹底的に解剖していきます。
全国福利厚生共済会(全厚済)とはどんな副業?サービス概要
全国福利厚生共済会は、通称「全厚済」や「プライム共済(プライム倶楽部)」とも呼ばれており、会員向けに様々な福利厚生サービスを提供する民間団体です。
公的な社会保障制度や、JA共済、県民共済のような公的機関が絡むものではなく、あくまで独自の会員組織として運営されています。
提供されている主な福利厚生サービスには、旅行の割引、レンタカーの優待、ライフサポート、さらには冠婚葬祭や介護支援など多岐にわたる項目が存在します。
これらを活用することで、日常生活の支出を抑えられるというのが、サービスの大きなアピールポイントとなっています。
しかし、問題となるのはサービスの利用だけではなく、「会員を誰かに紹介することで、紹介料(マージン)を受け取る」というビジネスモデルです。
この仕組みは、法律上「連鎖販売取引」、いわゆるマルチ商法(MLM)に該当します。
紹介活動を行う会員は、自分が新規の会員を増やし、その増やした会員がさらに別の会員を増やすことで、ピラミッド状の組織を形成していきます。
そして、その組織全体の会費の一部が、自分の報酬として還元される仕組みになっているのです。
連鎖販売取引自体は、法律で一律に禁止されているわけではありません。
しかし、強引な勧誘活動や、事前の目的を告げない不意打ちの誘い出しなどが原因で、トラブルに発展しやすいという特徴を持っています。
したがって、説明を聞く際には、サービスの利用と紹介ビジネスの参加をしっかりと切り分けて考えることが求められます。
「みんなやっているから安心」「一般財団法人だから大丈夫」という言葉をそのまま鵜呑みにしてはいけません。
つまり、あなたが知人から聞いた「良い話」とは、この連鎖販売取引のビジネスに参加しないかという勧誘だったのです。
安易な気持ちで「お得な割引サービス」としてだけ捉えていると、後から人間関係にヒビが入るなどの大きなトラブルに巻き込まれかねません。
全国福利厚生共済会の料金・登録の流れ
全国福利厚生共済会に参加するためには、初期費用(登録料)と、毎月支払い続ける月会費が必要になります。
ここでは、一般的に案内されている2つの会員区分について、具体的な料金を見ていきましょう。
会員区分は、主に割引サービスのみを利用する「K会員」と、サービス利用に加えて紹介ビジネスに取り組むことができる「P会員」の2つに分かれています。
それぞれの料金シミュレーションは以下の通りです。
【K会員(サービス利用専用)の料金】
・登録料:2,000円(初回のみ)
・月会費:2,800円
・1年目の総支払額:35,600円(税込)
【P会員(ビジネス参加可能)の料金】
・登録料:10,000円(初回のみ)
・月会費:4,000円
・1年目の総支払額:58,000円(税込)



「月々4,000円程度なら趣味程度で始められる」と考えがちですが、年間で考えると5万8,000円という決して無視できない固定費が発生します。さらに、複数口を契約させられるケースもあるため、事前の書面確認が必須です。
また、P会員として「本格的に稼ぎたい」と活動を始める場合、月会費以外の見えない出費が大量に発生することを見落としてはいけません。
新規の紹介者と会うためのカフェ代、交通費、セミナーへの参加費、グループの勉強会やイベント費用などは、すべて自己負担です。
副業として活動しているつもりが、毎月のお茶代やセミナー代がかさみ、「気がついたら毎月数万円の赤字を垂れ流していた」という事態に陥る会員は決して珍しくありません。
ビジネスを始める前に、こうした実質的なランニングコストをシミュレーションしておくことが重要です。
次に、全国福利厚生共済会に登録する際の大まかな流れを見てみましょう。
【登録・加入手続きの流れ】
① 紹介者(アップ)から概要書面を受け取り、説明を受ける
② 契約内容、規約、中途解約条件などをしっかりと読み込む
③ 申込書(法定書面)に必要事項を記入し、登録費用を支払う
④ 契約完了後、会員サイト(マイページ)のアカウントが発行される
⑤ サービス利用の開始、および紹介活動が可能になる
ここで最も注意しなければならないのが、「説明を聞いたその日に、その場のノリや同調圧力で契約しないこと」です。
紹介者やその上位会員は、巧妙なトークで契約を急がせようとしますが、必ず「概要書面」と「契約書面」を自宅に持ち帰り、一晩冷静になってから判断してください。
また、連鎖販売取引には、契約書面を受け取ってから20日以内であれば無条件で解約できる「クーリング・オフ制度」が適用されます。
もし流されて契約してしまい、後から後悔した場合は、速やかに書面または電磁的記録でクーリング・オフの手続きを行いましょう。
全国福利厚生共済会の口コミ・評判は?
インターネット上やSNSでは、全国福利厚生共済会(全厚済)について、様々な意見や体験談が飛び交っています。
偏った情報に騙されないために、ネット上で確認できる「良い口コミ」と「悪い口コミ」の双方を客観的に比較してみましょう。



口コミを精査すると、「福利厚生サービス単体の愛用者」と「ビジネスとして参加している人」の間で、評価が真っ二つに割れていることが分かります。勧誘の強引さが原因で、世間の印象が悪くなっている側面が非常に強いですね。
サービス内容そのものに魅力を感じ、生活の一部として上手に割引サービスを利用している人からは、好意的な意見が見られます。
一方で、ビジネス目的(P会員)で参入したものの、成果が出ずに会費の負担だけが重荷になり、挫折した人の不満が多く目立ちます。
また、「アポなしでの突然のビジネス勧誘」や「食事を口実に呼び出して不意打ちで説明会に連れて行く」といった、一部会員による強引なアプローチが、世間から「やばい」「怪しい」と嫌われる最大の原因となっています。
このような「強引なアプローチや説明なしの勧誘」は、法律(特定商取引法)で厳しく規制されている「不実告知」や「勧誘目的の隠匿」に抵触する恐れがあります。
新藤が全国福利厚生共済会を調査した結果
副業調査ライターとして、数々の副業案件やビジネススキームを裏側まで検証してきた私が、全国福利厚生共済会(全厚済)について徹底調査した結果をお伝えします。
結論から申し上げますと、「一般的なサラリーマンや主婦が、手軽に稼げる副業として取り組むのは極めて困難」と言わざるを得ません。
そのように判断するに至った具体的な理由を、3つの重要なポイントに分けて詳しく解説していきます。
① サービス単体で会費の「元を取る」ハードルが意外と高い
紹介活動を一切せず、K会員(年間約3.5万円)やP会員(年間約5.8万円)としてサービスを消費するだけで元を取るには、かなりの利用頻度と割引額が必要です。
例えば、年に数回しか利用しない旅行やレンタカーの割引だけでは、年間の会費をペイすることはまず不可能です。
自分がこれまでに実際にお金を払っていた支出(車検、旅行、ガソリン代など)で、この全厚済の割引サービスに乗り換えた際に、どれほどの差額が出るのか。
希望的観測ではなく、過去1年間の家計簿や実際の出費実績から厳密に引き算をして計算しなければ、結果的に損をすることになります。
② 紹介報酬を得るための難易度と組織維持の難しさ
P会員として他者を紹介し、報酬(コミッション)を得るためには、単に自分が会員を増やすだけでは不十分です。
自分が紹介した相手(ダウン)が、さらに新しい人を紹介し、その組織全体が毎月会費を支払い続けなければ、継続的な収入(権利収入)にはなりません。
連鎖販売取引の世界では、全体の約8〜9割以上の人が「1人も紹介できずに挫折するか、赤字のまま退会していく」というのが、統計的な現実です。
「誰でも簡単に権利収入が得られる」という甘い言葉を信じて参入しても、現実は強靭なメンタルと高い営業スキル、そして人脈がなければ、組織を維持することは困難を極めます。
③ 信頼と人間関係を切り売りするリスクが大きすぎる
このビジネスを進める上で最大の壁となるのが、「大切な友人や知人を勧誘しなければならない」という点です。
どんなに優れたサービスだと本人が信じ込んでいても、世間一般から見れば「マルチの勧誘をしてくるやばい人」と見なされるケースが圧倒的に多いのが現実です。
一度失ってしまった友人からの信頼や地域での評判は、どれほどお金を積んでも二度と取り戻すことはできません。
「紹介報酬として得られるわずかな小銭と引き換えに、長年の親友を失うリスク」を背負う覚悟があるのかどうかを、自問自答する必要があります。



「誰でも簡単に不労所得」などという夢のような副業は存在しません。全厚済でのビジネスも、実際には泥臭い営業活動と、凄まじい対人プレッシャーに耐え続ける覚悟が必要です。安易な気持ちで始めるのは本当におすすめしません。
よくある質問
まとめ:全国福利厚生共済会は怪しい?新藤の総評
全国福利厚生共済会(全厚済・プライム共済)の仕組み、料金、そして実態について細かく調査・検証してきましたが、いかがでしたでしょうか。
改めて、今回の調査から得られた私の総評を整理してお伝えします。
・実在する財団法人であり、福利厚生サービス自体に嘘や架空のものはない
・サービスを極めて頻繁に利用する人であれば、K会員として元を取ることは可能
・副業(P会員)として稼ぐためには、マルチ商法(連鎖販売取引)での勧誘活動が必須
・紹介活動に伴い、友達を失う、人間関係が崩壊するなどの大きな精神的リスクがある
・初心者が「楽に権利収入を得られる」と思って参加すると、高確率で赤字のまま挫折する
実在の法人だから、またはサービスがあるからといって、「自分が副業として安全に、簡単に稼げる」というのは全くの別問題です。
マルチ商法のシステムを使ってピラミッドの上位に行き、安定した利益を出し続けられるのは、ほんの一握りの卓越した営業スキルを持つ人間だけです。



自分の大切な友人や家族を巻き込んでまで取り組むべきビジネスなのか、もう一度胸に手を当てて考えてみてください。信頼を失うリスクを冒すくらいなら、他に安全にコツコツと稼げるまともな副業を選ぶことを強く推奨します。
副業を探す際は、「誰かを巻き込んで会員にさせることで利益を得る仕組み」ではなく、「自分のスキルを磨き、それに対して正当な対価を得る仕事」を選ぶべきです。
つまり、「自分自身を高めるための真っ当な副業」に時間と労力を投資することこそが、長期的な資産形成において最も確実で安全な道となります。
「月数万円の権利収入」という甘い言葉の裏には、多くの挫折者と失われた人間関係があるという現実を、決して忘れてはいけません。
お小遣い稼ぎ感覚で手を出すのは絶対にやめるべきだと、私は強く確信しています。
あなたの貴重なお金、そして何よりも大切な「人間関係」を守るためにも、慎重に行動されることを心から願っています。










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